「戦後に建てられた」 スタンダード石油会社の社宅
 
1949年~1950年に建設
[設計] アントニン・レーモンド(1888~1976)
[施工] 施工会社不明

レーモンド、戦後の日本における最初の作品

レーモンド自身、日本木造建築に近代的モダニティを見出し、「単純さ、正直さ、直截さ、経済性、自然さ」の五原則を設計の根本におき、さらに「from inside to out」という考え方で、外から見られるための住宅ではなく、住む人の生活様式を大切にした、簡素なたたずまいの中の豊かな空間作りを心がけている。この考え方は、当時の多くの近代建築が外形にこだわったなかで、より普遍性のある近代的モダニティの実践だったといえる。戦後間もなくに、再度、レーモンドの手によってスタンダード石油会社の社宅群が建設されている。

失われた! 旧スタンダード石油会社ゲストハウス (2007年3月24日撮影)
 
2006年5月1日  朝日新聞記事より
 

 
横浜市本牧元町75番地にアントニン・レーモンド設計の住宅が空き家のまま、今に残る
2005年1月撮影
道路側から望む住宅
道路側から望むゲストハウス
旧スタンダード石油社住宅
     
旧スタンダード石油会社ゲストハウス
玄関側より望む
幼稚園側より望む
     
   
庭側より望む
   
 

 
修復で、再度盛り上がる市民運動を
 
1950年代、アメリカン・ライフ・スタイルを今に伝える建物として、建築史及び文化史的に、貴重な存在である。コンクリートの打放し箱型の構造に、巨大な木製サッシをはめ込んだモダンなスタイルのソコニーハウス(モダニズム住宅)。「リーダーズ・ダイジェスト東京支社」とほぼ同時期に建てられた、モダニズム感溢れる素晴らしい建物である。国指定の登録文化財、登録対象判断基準は「原則建築後50年以上経過ており、国土の歴史的景観に寄与しているもの」とある。本牧に建つ旧スタンダード石油会社社宅は、第一条件の「原則建築後50年以上経過していること」の条件は、築56年経っているので十分に満たしている。また、第二条件の「国土の歴史的景観に寄与しているもの」については、三渓園と八聖殿に隣接した位置にあり、閑静な住宅に囲まれ景観保護上、保存することに値する。
 
閑静な住宅街に建つ旧スタンダード石油会社社宅の風景
2004年2月撮影
ゲストハウス全景
     
玄関側より望む
幼稚園側より望む
庭側より裏側を望む
     
入口側より望む
庭側より望む
玄関側の構造躯体
 

アントニン・レーモンドは、戦後の日本建築において最も功績を残した外国人建築家のひとりである。レーモンドの事務所に所属していた三沢浩は、旧スタンダード石油会社住宅について「芯はずし」建築と称している。レーモンド独特の手法が、この建物に取り入れられている。 「当時の造形の規範となるもの」、スタイリッシュな外観・内装は、庶民の羨望の的であり、多くの日本人建築家に与えた影響は計り知れない。現在、 マンション建設計画の話もささやかれるなか、今後、この建物の動向に注視し、市民のご協力を仰ぎながら保存運動を続けて参りたい。

 
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