メディア掲載記事
 
 

Friday, July 01, 2005, 13:59

2005/07 - Mom Ki no aru kurashi

木の力でよみがえる家◇古い民家の一室を、マンションの中に移築再生する-。

そんな新しいスタイルの「古民家再生」が注目を集めています。古木の温もりや職人の手わざが、新しい住空間に今よみがえります。

◆上・新築マンションの中に再生された古民家。安らぎの空間だ/下左・築70年の堂々たる家だった/下右・再生前の部屋。壁も柱も古さが目立つ。

古い民家を現代の空間に生かそう 江戸時代から昭和初期の民家を、解体移築して現代によみがえらせる、「古民家再生」が静かなブームを呼んでいます。再生のためには土地が必要ですが、それが叶わぬ人のために、マンションなどの住空間に活かす取り組みが進められています。エコ住宅リサイクルバンクの二藤忠さんは語ります。「古民家というと、田舎にあるイメージが強いのですが、ここ横浜市近辺にも結構残されています。田舎の家のように大きくはありませんが、良質な材と繊細な技術でつくられた家が多いんですよ。しかし、近年は土地が高いこともあってどんどん取り壊されている。何とか残せないかと考えたのが、マンションの中に移築する方法。梁や柱が小ぶりな、都会の古民家ならではの発想です」上の写真は、二藤さんが手がけた住宅のひとつ。築70年の住みなれた家の一部がマンション内に再生され、施主さんは大喜びだったそう。ちなみに、部屋を丸ごと移すのが無理でも、柱や梁だけをインテリアとして使うなど、さまざまな再生方法が考えられるといいます。「すべてを処分し新築にするのでなく、活かす手段があることを知ってほしい。そうすることでゴミも減り、環境問題の軽減にもなりますから」 再生した古民家は新しい家より長持ち 古い民家と向かい合うとき、二藤さんには思い出す言葉があります。「宮大工だった亡き西岡常一棟梁が『千年の木は千年もつ』と言っておられました。長く生きた木はそれほど大きな力を蓄えているのです」千年は無理にしても、戦前までの日本人は山を手入れし、百年単位で木を育てていました。

10年20年の木で造る現代の家とは底力が違います。「今の新しい家より、再生した古い家の方が必ず長持ちしますよ。木の表面は煤で黒くなっていても、カンナをかけるだけで新しい香りが漂います。つまり、木はずーっと生きているんですね。昔の人が床や柱を一生懸命磨いたのは、生きた家を育てているという意識の表れだったと思う。だから古民家は、年月がたつほどに味わいが増していくんです」。

●にとう・ただし さん
1949年生まれ。 日本大学建築工学科卒業後、建築会社勤務を経て
2002年にNPO法人エコ住宅リサイクルバンクを設立。横浜市を拠点に古民家リサイクルに奔走する。
再生のための情報公開はもちろん、民家を譲りたい人とほしい人の橋渡しも行う。

http://www.ejrb-y.jp/
☆構成・文/菅 聖子 写真/二藤 忠


 

Sunday, May 09, 2004, 13:56

2004/05/09 - Kanagawa Forum 2004

古民家の価値 見直す
横浜でフォーラム再生保存や住まい方

建築物や古民家の保存、住まい方などについて討論するパネリストら=三渓園内鶴翔閣

古民家の文化的価値を見直し、再生保存と住まい方を探る「環境と住まいと街づくりフォーラム2004」が八日、横浜市中区の三渓園内の鶴翔閣(かくしょうかく)で開かれた。建築家や研究者、関連業者などの講演や討論に、約五十人の参加者が耳を傾けた。NPO法人(特定非営利活動法人)「エコ住宅リサイクルバンク」主催、環境省、神奈川新聞社など後援。四回目。同バンクの二藤忠理事長が「古民家に住まう誇り、伝統文化を次代に伝え、街づくりを考えたい」とあいさつ。

清家剛・東京大学大学院助教授淋、関東大震災救援で建てられた同潤会大塚女史アパートメント(東京)の保存訴訟などの経験を報告。吉田鋼市・横浜国大学院教授が建築物の保存理念や各国の法度の変遷などについて其調議演した。「現在は個別の建築物保存から、町並みや景観保存へと対象が広がっている。建築物は居住者の物だけでなく杜会約な存在でもある。何を一どれだけ残すのか、私たちの文化度が問われている」などと語り、横浜市内にある近代建築物の保存状況をスライドを使って説明した。シンポジウムでは、イギリスの建築事構に詳しい森田嘉久氏や古民家などの移築・曳家(ひきや)業の恩田忠彌氏を交えて討論。「イギリスでは歴史的価値ある建物に住むことはステータスだ。財産的価値もある」「日本では建築物の歴史的価値を訴えても、所有者の財産権が絶対的」「保存しつつ古民家に暮らすことは、環境や経済、財産的にも価値あることだ」などと活発に討論した。(石川 美邦)


 

Friday, March 12, 2004, 13:55

2004/03/12 - Asahi

古民家再び⑤
マンション

神奈川県横須賀市のマンシヨンに、民家を移築した一室がある。築約80年の平屋の一部だ。住んでいた人が、マンションに転居するにあたって移した。相続税を支払うために家を取り壊す際、NPOエコ住宅リサイクルバンク」(横浜市)が助言、再利用を決めた。部屋はほほ再現された。古材が以前の面影を伝える。「マンションという気がしない。残してよかった」=戸村登撮影





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