西岡常一棟梁の遺徳を偲ぶ 〔2008年9月4日、生誕100年〕
 


木を知る:〔52分➠10分〕

西岡棟梁は、檜に絶大な信頼をおいている。薬師寺金堂復興工事では、木曾檜に樹齢の長いものが入手できないとわかるとすぐに台湾に飛んだ。山を見るためである。

口伝に「木を買わず山を買え」があるが、土質や風向き、環境を調べるところから棟梁の用材調達は始まる。

棟梁は言う。「正土で育った木は素直で、粘土層で育った木は粘りがある。峠の木は同じ樹齢でありながら細くて硬く、節が多い。
谷底の木は柔らかで太い。構造材には峠の木を、造作材には谷の木を、中腹の木は装飾材に使うと良い。」

檜への信頼は、加工にしろ木組みにしろ小細工を許さない。檜のいのちを素直に建物に生かすというのが西岡建築の基本的な考え方である。

この巻では、素材である檜への徹底した追求がなされている。